08 // 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. // 10

コモチカワツボの危険性と駆除方法 

 コモチカワツボが生息している河川等では約2~3年でホタルを初め様々な在来種の水生動植物が激減します。大袈裟では無く現実の事です。「安かろう悪かろう」の結果がこれです。自然を壊すだけ壊し、莫大な予算を投じました。しかし、自然を再生する予算が無いとは余りにも身勝手で傲慢なる考え方です。平然とコモチカワツボでゲンジボタルが蘇ったと豪語する人達もいます。その場から100%コモチカワツボが逃げ出さないという保証が果たして可能でしょうか?コモチカワツボではゲンジボタルは育ちません。また、ゲンジボタルの孵化幼虫のご飯をコモチカワツボで?たまたまカワニナが細々と生息していたのに過ぎません。その箇所のゲンジボタルは時間の問題で消滅します。脅しとかではありません。私は実際にコモチカワツボを何年も飼育研究し、その恐ろしさに遭遇しています。コモチカワツボが1匹でも逃げ出したら最悪です。河川、小川、湖沼内の全ての在来種の動植物を無くします。
 
 私は11年程前(コモチカワツボの生態研究は今年で7年目)からコモチカワツボの危険性を示唆していました。当時は、誰も聞く耳はありませんでした。寧ろ、カワニナの稚貝が少ないのだから良いではないとの意見が大半を占めました。コモチカワツボをカワニナの稚貝と言っても疑う人は殆どいません。当施設には厳重に管理した容器(水槽)にコモチカワツボを育成し、今後の駆除対策への研究をしています。コモチカワツボは乾燥に約2年程耐え、海水にも適応します。自ら子孫を産み、産んだ稚貝を食料として生きる事も容易です。完全なる有機体の如くです。コモチカワツボは親貝で体長4~5㎜(注意1)で、ゲンジボタルの孵化幼虫から三令幼虫が食べます。コモチカワツボは雌雄同体であり、単為生殖を行います。アメリカの論文では30㎝四方に40万匹生息していたとの報告もあります。当施設ではコモチカワツボを自然体に減らし、元々の生態系を崩さずに行う対策と駆除技術があります。技術に関しましては板橋区ホタル飼育施設にお越し下さい。

注意1
 コモチカワツボはニュージーランドでは硫化水素の混ざった水に多く棲んでいます。浸透圧の関係等で、大きくなれないと推測しています。しかし、日本の河川及び湖沼などのホタルが生息している水域では殆ど硫化水素は含まれておりません。現在の大きさより、大きくなる可能性は多分にありますので十分注意して下さい。板橋区ホタル飼育施設では7㎜を越えたコモチカワツボが生存しています。

 実際にホタル幼虫等々の生態に及ぼす影響に対する研究を5年前から本格的に初め、今年で5回目の生態実験をしました。駆除方法もコモチカワツボ以外のホタル幼虫及びカワニナ、在来種動植物を殆ど影響を与える事無く確立出来そうです。今まで積み上げてきたコモチカワツボのデーターを元に公に公表しました。(コモチカワツボに関する論文は現在投稿査読中です)

 実験はゲンジボタル幼虫にコモチカワツボを捕食させるというものです。ゲンジボタルの孵化幼虫1000匹を入れた水槽2本を用意し、一つにコモチカワツボの稚貝と幼貝(約0.5~1.5㎜)を入れ、もう一つはカワニナの稚貝を入れました。(注意2)成長過程で三令幼虫迄しかコモチカワツボは捕食出来ません。四令から終令まではカワニナに切り替えました。ここで大きな問題が確認出来ました。それはコモチカワツボには殆どミネラル(無機物)、特にマグネシウムとセレン、ゲルマニウムがありません。カワニナ内のミネラル総合を100%とした場合に、コモチカワツボは10%以下程度でした。コモチカワツボは自らの成長過程にミネラルを効率良く吸収・硝化し、カワニナは内蔵にミネラル分を蓄えると言う点が全く違います。ホタル幼虫は孵化幼虫時に体内の形態が出来上がり、発光生物としての役割を担う気管が未発達となると考えられます。5年間実験し、5回とも同等なる羽化率でした事は自然界でも起こりうると考えています。カワニナとコモチカワツボを解剖し、成分分析して解明しました。この解剖実験及び成分分析には都内有名大学医学部の現役諸先生方が関わっています。

注意2
 2008.7.5にTBSテレビ「報道特集NEXT・光らぬ蛍の警告」で放送されました生態はゲンジボタル同一個体の卵から孵化した幼虫100匹をカワニナのみの生態水槽に50匹、コモチカワツボ生態水槽に50匹(ゲンジボタル3令幼虫までコモチカワツボ、4令幼虫からカワニナに切り替え)入れ育てたのを放送しました。

 ゲンジボタルから放される光の強さも違います。カワニナで最初から育った個体はルックス計で受光器から約1㎝で約4~10ルックスあります。2~3令幼虫までコモチカワツボで育った個体は0.5~4ルックス程度でした。これでは光による求愛行動は不可能となります。自らの光が弱いと判断は出来ませんので、必然的に交尾は成立出来ず終いです。

 三令幼虫以上からカワニナを捕食させても「三つ子の魂百まで」と言う諺の通りで、成虫になっても光が弱いと考えています。全国各地に、ただ単にホタルを増やせば良いという安易な考え方は結果として生態系崩壊を招く恐れもあります。コモチカワツボの恐怖は研究すれば研究する程、恐ろしさに遭遇します。

 何も行動せず、能書きばかりを羅列する自称ホタル研究家さん達は実践研究をしっかりし、論文等(正式な学会及び論文誌)を書いてから語って欲しいものです。人かが行った結果ばかりを批判したり判断するのは誰にでも出来ます。結果を出す課程(実践研究)が大切であり基本だと思います。



毎日新聞(全文)記事

ゲンジボタル:繁殖の危機 カワニナ似の貝が生息拡大
 外来種の巻き貝「コモチカワツボ」が国内の河川で急速に生息域を拡大している。ゲンジボタルの幼虫が本来食べるカワニナの稚貝にそっくりで、ホタル繁殖用に放流された可能性がある。コモチカワツボを餌にしたホタルの幼虫が成虫になる割合は、カワニナを餌にした場合の6分の1で、発光力も半分だといい、専門家は「このままではゲンジボタルが激減する」と警告している。

 コモチカワツボはニュージーランド原産で体長約4ミリ。繁殖力が極めて強い。80年代後半に日本に入り、東北から近畿、九州の一部まで広がっている。神奈川県内では、県環境科学センターの石綿進一・専門研究員(水生昆虫)が02~03年、24河川中8河川で確認。最も多い鎌倉市の神戸川では、河床の50センチ四方に約2万匹が密集していた。 

 確認地点の中には、ホタルの名所もある。阿部宣男・板橋区ホタル飼育施設長がゲンジボタルの幼虫を人工飼育して調べたところ、カワニナで育てた場合は1000匹中300匹が成虫になったが、コモチカワツボでは成虫は54匹どまり。カワニナで育てたオスが出す光は、発光部から3センチ離れた場所で平均6ルクスあったが、コモチカワツボで育てたオスは3ルクスしかなかった。発光は、交尾をする相手を探すメッセージで、メスは弱い光のオスを選ばないという。

 ホタルの放流は各地で盛んだが、カワニナの稚貝は手に入りにくく、コモチカワツボを代用として使うホタル保護団体もある。輸入や販売に規制はなく、阿部さんは「このままでは、数年で自然界のゲンジボタルが10分の1になる」と指摘する。
【足立旬子】
毎日新聞 2007年6月24日 3時00分



                  コモチカワツボ②

                  研究用コモチカワツボの群集
                  撮影:阿部宣男・板橋区ホタル飼育施設にいて


                  カワニナとコモチカワツボ比較アップ

         左がカワニナの稚貝(約6㎜) 右がコモチカワツボ親貝(体長約4㎜)
         撮影:阿部宣男・板橋区ホタル飼育施設にいて
スポンサーサイト

[edit]

tb: -- | cm: --

プロフィール

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブロとも申請フォーム

天気予報

QRコード

「小倉百人一首」